小さな池

経済学に関わっていそうなことを書いていたり、書いていなかったり。

【大学数学】トリでもわかる確率論【その1】測度論的確率論とか言われてるやつの基礎

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世の中では統計学がブームなので、流行りにのっかって確率論を勉強して行こうと思います。 自分は数学科の教授でもなければ、数学科の学生でもないし、そもそも理系でもないです。 自分がなんとなく勉強した内容を紹介していきます。

もしかすると内容に大きな間違いがあるかもしれません。

というか、数学専門の人間ではないので、厳密な数学の言葉遣いとは程遠いと思われます。

繰り返しになりますが、友達に教えてもらうくらいのレベルの説明となっております。これを読んで、大学のレポートに反映させて提出したら0点だった!!みたいなことがあっても僕のことを呪ったりしないでください

より厳密な内容は専門書を購入してください。

ということで、測度論に基づく確率論をはじめていこうと思います。

加法族

"加法族"を定義します。この感覚を掴めば、もう確率論の基礎は全て固まったようなものです。

加法族というのはある集合の部分集合の集合です。

いきなり頭がこんがらがってきましたね。

もしかすると「集合の集合」に慣れない人がいるかもしれません。

「集合の集合」というのは例えば

\displaystyle \{\{偶数 \},\{奇数\}\}

こういうのです。

集合の要素自体が集合です。

それではあらためて

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集合Sの部分集合の集合\displaystyle \Sigma_0

\displaystyle (1) S \in \Sigma_0

\displaystyle (2) F \in \Sigma_0 \Rightarrow F^{c} \in \Sigma_0

\displaystyle (3) F, G \in \Sigma_0 \Rightarrow F \bigcup G \in \Sigma_0

を満たすとき、\displaystyle \Sigma_0をalgebraと言います。

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どういうことかを例でイメージを言うと

(1)

{母,父,私}という集合に対してひとつ加法族を作ろうとしたら

{母,父,私}という一番大きな集合を、集合の集合は、要素として持っているということです。

加法族は例えば

{{集合その1}{集合その2}{集合その3}{集合その4}, ... ,{集合そのn}}みたいな感じになるはずですが

この大きな集合(集合の集合)の中には必ず{母,父,私}が入っているということです。

{表,裏}からひとつ加法族をつくるとしたら

{{集合1}{集合2}{集合3}{集合4}}のうちのどれかの加法族の要素は{表,裏}です、絶対に含んでいます。

{鳥}からひとつ加法族をつくるとしたら

{{集合1}{集合2}}の中に必ず{鳥}を含みます。

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(2)

はどういうことかというと

{母,父,私}という集合(家族ですね)から加法族(家族の分け方一覧みたいな感じですね)をつくるとしたら

{母,父}という部分集合が加法族に入っているなら、{私}も入っているということです。

{母,私}という部分集合が加法族に入っているなら、補集合である{父}も入っているということです。

{私}という部分集合(要素がひとつの集合)が加法族に入っているなら、補集合である{母,父}も加法族にはいっています。

{母,父,私}という部分集合(これも{母,父,私}の部分集合のひとつです、書き間違えじゃないです。)が加法族に入っているなら、 補集合であるΦ(空集合を表しています)も加法族に入っています。

余談ですが

Φと{Φ}は別物です。Φは空集合ですが、{Φ}は空集合を要素にもつ集合です。

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(3)はどういうことかというと

有限回 要素同士を足し合わせて(和集合をとる)作った集合も、その加法族の要素になるということです。

{あ,い,う,え,お}という集合(あ行のひらがなから作った集合)に対する加法族を考えると。

その加法族は例えば{あ,え}という要素と{い,え}という要素をもっています。

(リマインドになりますが、{あ,え}は 「加法族の要素であり」同時に「もとの集合の部分集合」 でもあります)

そこで、{あ,え}と{い,え}の和集合は{あ,い,え}ですが、これも加法族の要素にならなければなりません。

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{い,う}と{あ,い,お}という2つの要素(加法族の要素)をとってきたとしたら

{あ,い,う,お}という和集合も加法族の要素になっているようにできていなければなりません。

従って

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{あ,い,う,え,お}という集合から加法族をつくるぞ〜って思った時に

{{あ,い},{あ,お},{い,う,お}}という集合(部分集合の集合)をつくったとしたら

これは残念ながら加法族になっていません。

まあもちろん(1)(2)の条件を満たしていないのですが、(3)の条件に着目すると

{あ,い}と{あ,お}を要素としてもっているので、この二つの集合の和集合である{あ,い,お}という集合も要素として含んでいてほしいのに………

………

………どこをどう見ても含んでいない!!

{あ,い},{あ,お},{い,う,お}}のなかに{あ,い,お}なんてない!!!!!

ということで「要素の和集合も要素」というルールを満たしていないので

{{あ,い},{あ,お},{い,う,お}}は{あ,い,う,え,お}に対する加法族にはなりえません。

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しめくくり

というわけで、やたらと長く「加法族」というコンセプトについて話してきましたが。

これが一体、確率論とどう関係するのだろうか…という思いを抱くかもしれません。

が、今ドキの確率論では、この加法族の要素に対して確率を与えるということをします。

「どういうモノに対して、確率というコンセプトを導入することができるのか」

という部分に関わってきます。

これはどういうモチベーションかというと

「イケメン度」というコンセプトを導入したい!

そしてイケメン度スカウターを作った時に

と言う時に、「えんぴつ削り」に対してスカウターを向けてもイケメン度なんてはかれないが、

人間に対してスカウターを向けるとイケメン度が79だとか100だとか表示できる!!!

と言うような感じで

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何に対しては「確率」をはかることができて、何に対してはできないのか。

に関わってきます。

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つづく